OBOG近況報告特別企画 vol.2
2023/10/05 UPDATE
OBOG近況報告特別企画 vol.2
ブロック別座談会
北海道・東北ブロック
2023年8月6日
オンライン

○メンバー
高橋瑞姫さん (2期生 山形大学教職大学院卒 山形県山形市小学校3年担任) (画面下段左)
岡部佐和子さん (2期生 福島大学卒 福島県南相馬市小学校1年担任) (画面上段左)
吉田沙羅さん (2期生 北海道教育大学札幌校卒 北海道札幌市中学校) (画面上段右)
大橋瑞希さん (3期生 東北福祉大学卒 福島県特別支援学校小学部4年担任) (画面下段右)

地域でつながることの意義を再確認。
OBOGで北海道へキャンプに行くのも楽しそう
 奨学生OBOGは現在約200名、10年後には1000人規模になる予定です。今後年に約100人ずつ増えていくOBOGの学び合い・助け合いを進めるためには、全国一律の「集いなどの施策」だけでは限界があり、地域ごとの交流を強くしていく必要があるという思いから、地域ブロックのなかで積極的に催しに参加協力してくれているOBOGに集まっていただき、地域の交流をどうして行くかを考えていただく「ブロック別座談会」を始めることにしました。第2回は北海道・東北ブロックの4名に集まってもらいました。メンバーは山形県の小学校勤務の高橋さん、福島県の小学校勤務の岡部さん、北海道札幌市の中学校で働く吉田さん、福島県の特別支援学校に勤務する大橋さんです。座談会のテーマは、第1回の中国・四国ブロックと同様に「①自己紹介、自己開示」「②地域についての情報交換」「③近況報告会」「④OBOG同士の交流」「⑤数年後のブロック内の学び合い・交流のあり方」の5つ。北海道・東北という広いエリアでどのような交流をもてそうか、話し合ってもらいました。
テーマ①_自己紹介、自己開示
支援が必要な子への対応、授業づくり、部活動で課題を実感
財団―今日は皆さんお集まりいただき、ありがとうございます。自己紹介に続いて自己開示ということで、皆さんが「教員として今感じている課題」についてお話しください。
大橋 1学期に担任として初めて仕事をして、「どんなときも冷静でいるのは難しい」と感じました。校務分掌や次々にくる仕事をさばくので精一杯になってしまい、一番大事な授業準備に時間がとれないと、子どもの実態に合った授業をできず、子どもも私もイライラしてしまう、という悪循環でした。ようやく最近やるべきことが少しわかってきたので、この夏休み中に優先順位を整理する必要があるかなと思っています。
吉田 私は教員1年目でどの授業も初めてなので、いちばんの課題は授業づくりです。大学のときに学生同士で模擬授業はやったことがありますが、それをベースにすると子どもの実態と合わず、最初から作り直さないといけません。私は経験が浅い分、子どもを引きつける授業のアイデアが浮かばなくて、この夏も本を買ったり、他の先生の授業を見に行ったりして、ひたすら学んでいます。とにかく授業のアイデアや発想力、引き出しを増やすことを頑張りたいです。
岡部 私が課題と感じているのは部活です。小学校ですが吹奏楽部の強豪校で、指導に関わる教員の中で私は唯一、吹奏楽の経験が全くありません。本を読んだり、主任や外部講師、子どもたちにも質問しながらやっていますが、なかなか難しいです。
 あと昨年度、初任者として1年働いて自分の課題だと感じたのは、子どもに真剣な指導が入りにくかったこと。若い先生は親しみやすい反面、お姉ちゃんのような感じになってしまうので、今年は子どもにとって親しみやすく、なおかつ真剣な指導も入るようにしたいなと思って取り組んでいます。また2年目になって校務分掌がすごく増えたので、タスク管理も頑張らないといけないところです。
高橋 私の課題の一つ目は、特別な支援を要する児童への対応、配慮がものすごく大変だということ。山形でも各クラスに複数人、支援の必要な子がいます。通常学級に在籍できるギリギリの知能の子もいれば、ギフテッドと呼ばれるぐらい知的に高いレベルの子どももいて、幅広い子どもたちをまんべんなく教えるのが大変だなと感じています。
 二つ目は、すごく初歩的なところですが、授業作りをどうしていくかです。昨年、初任者として1年間やり切った後、ベテランの先生から「瑞姫先生は大学院での実習経験も多く、何となくできてしまうところがあるけれど、基本的なところを積み直していかないと、これからだんだん難しくなるよ」とアドバイスをいただきました。自分の中で積み直すということをキーワードに、授業づくりをまた初歩から頑張っているところです。
OBOG近況報告特別企画 vol.2
山形市の小学校に勤務して2年目の高橋瑞姫さん。山形の郷土芸能である花笠踊りと、料理が趣味とのこと。
テーマ②_地域についての情報交換
福島は復興教育、山形は少人数指導、北海道は雪を活用した教育が特徴
財団―次に、二つ目のテーマ「地域についての情報交換」です。勤務先に北海道や東北各県を選んだ理由と地域の教育の特徴、また同じブロックの教員に質問・相談してみたいことがあればお願いします。
岡部 私は福島生まれ・福島育ちで、福島の教員になるために福島大学を選びました。福島大学が当時復興教育学に力を入れていて、それも魅力だなと思って進学しました。福島県の小学校はキャリアの中で三つの地区と僻地小規模校を経験するように設定されています。自分のプライベートの人生とかみ合わせてキャリアを考えるのは、なかなか難しいなとも思っています。同じブロックの皆さんに相談したいことは復興教育についてです。今勤めている学校は震災でかなり甚大な被害を受けた学校ですが、私自身は福島県の内陸の出身で大きな影響を受けていないので、震災を知らない子どもたちにどう伝えていけばいいか、戸惑いがあります。
吉田 私が札幌を選んだのも、岡部さんと同じです。生まれ育った地域、慣れ親しんだ地域なので、札幌で受けた教育を札幌に返すというイメージで札幌を選びました。私は札幌市内での採用なので、福島とは違ってあまり大きい範囲の異動はなく、どこへ行っても知り合いがいる感じです。あと札幌はスキー学習などの雪を利用した教育がすごく盛んです。
 皆さんにお聞きしたいことは、子どもを惹きつける授業・導入です。最近は札幌でも小中連携が重視されていて、よく小学校の授業を見せていただくのですが、小学校の先生方は導入がすごく上手な印象があるので、良い方法があれば教えていただきたいです。
財団―福島の小学校に勤務する岡部さん、アドバイスはありますか?
岡部 私は昨年が3年生で、今年は1年生の担任になったので、私も導入の大切さを今年あらためて感じています。注意を惹くためにクイズ形式にしたり、「一瞬だけ見せるよ」と言って「どこが間違っていると思う?」と質問したりしています。どの授業も、子どもの気持ちをぐっと引っ張っていくポイントを決めて、それをねらいにどう落とし込んでいくか、自分の中で略案を作りながら試行錯誤しています。小学1年生にしていることが中学生にも通用するどうかは不安ですが(笑)。
財団―ありがとうございます。吉田さん参考になったようですね。それでは続いて大橋さんと高橋さん、これまでの相談をふまえつつ、ご自分の地域の情報をお話ください。
大橋 私が福島県に勤務しようと思った理由は、福島県出身だからというのが一番大きいです。宮城県の東北福祉大学に進学して一度福島を離れましたが、やっぱり福島に戻りたいという気持ちが強くなり、福島県だけを受験しました。私は福島県の特別支援枠で合格しましたが、20年間で県内の浜・中・会津という三つの地区を回らなければいけない条件があるので、転勤族になります。私は中通りの出身で今の勤務校も中通りですが、今後は僻地にも行くことになるので、それぞれの地域で順応していけるかという心配はあります。
 岡部さんのご相談にあった震災教育については、うちの学校は知的に重い障害のあるお子さんが多いので、言葉でただ説明しても伝わりません。震災の映像を見るのが一番わかりやすいですが、やはり衝撃的な映像なので、簡単に見せて指導しましたとも言いにくいです。うちの学校でも震災の時期になると「やっぱり指導は大事だよね」という話は出るので、子どもに合わせた指導を考えていかないと、というところです。
OBOG近況報告特別企画 vol.2
福島県の特別支援学校に務める大橋瑞希さん(教員2年目)。趣味はジョギング、お弁当のおかずを考えること。
高橋 私は生まれも育ちも宮城県で、地元は石巻市にも近い大崎市なので、この4人の中では一番震災を経験しているかもしれないです。でも、そんな故郷を離れて山形県に来てしまいました(笑)。山形に就職を決めた理由は、街並みが穏やかで暮らしやすいこと、そして大学時代に花笠踊りという活動と出会い、長く続けたいという思いがあったことです。
 山形の学校教育の特徴は、少人数指導に力を入れているところです。「山形さんさんプラン」といって1学級最大33人と決まっていて、少人数のきめ細かな指導を目指しています。また山形というだけあって、市町村が山々で隔てられていて隣の町に行くのにも山を越えなければいけないような地域なので、福島県みたいに何か所も転勤というのはないですが、一つひとつの地域における地域性は強いのかなと思います。
テーマ③_近況報告会
刺激をもらう貴重な機会。土日での開催に参加する難しさも
財団―次に財団の「近況報告会」についてです。現在の近況報告会で感じていることや、近況報告会についての要望があればお聞かせください。
吉田 例えば、北海道の教員が沖縄の方と交流する機会はなかなかないと思いますが、近況報告会があると、ふだんは話せないような教員の方々の日常の話を聞くことができるので、すごくありがたい機会だなと思って参加しています。
 近況報告会への要望では、今、実際に働いている先生方の授業を見る機会があったら、おもしろそうだなと思います。難しいかもしれませんが、オンラインでも福島県や山形県の先生方の授業を見られたら、おもしろいのではないかと思いました。
大橋 博報堂教育財団の近況報告会は、私のなかで一つの頼れる場所という感じです。ただ私は土日に授業準備をすることも多く、休日の土日をすべて使って参加するのが難しいなと思うときはあります。
 でも参加できたときは、他県の方もそうですし、プログラミングとかふだん接することのない趣味や特技を持っている方がたくさんいるので、そういう方々に出会って吸収できるのはありがたい。吉田さんのお話にもありましたが、私も近況報告会で他の先生方の授業や指導案について、お話を聞けたら嬉しいと思いました。
高橋 私は就職してからなかなか財団の催しに参加できずにいます。いつも届く近況報告レポートは目を通していますが、メッセージも送れていませんし、行事にも参加できていないので、自分でももったいないなと思います。ただ大橋さんのお話にもすごく共感します。やっぱり土日に仕事をしないと間に合わなかったり、私的な用事で土日にやっておきたいこともあるので、時間の工面が難しいというのが正直なところです。
 また皆さんのご意見のように、近況報告会で指導案を見合ったり、教材をシェアしたりといった日々の授業にすぐ生かせるような企画があってもいいのかなと思います。
岡部 3人の話を聞いて本当に私もそう思います。教員は土日の両方を空けるのはなかなか難しいと思います。私も今年から部活をガッツリもっているので、土曜日は午前中が部活、午後は仕事となることが多く、日曜日は休みたいなと思ってしまいます。
 とはいえ、対面で会うのはとても貴重な機会です。前回催しに参加したときに大橋さんとも距離が縮まってとても楽しかったので、OBOGと対等な立場、すぐ話せる距離感でつながれるのはすごく嬉しいです。
 私は研修の中で担当学年、例えば1・2年生の先生で集まるとか、3・4年生の先生で班になってというのがあると、もっと深い協議ができるのかなと思いました。可能なら、校種や学年のグループも取り入れていただけると嬉しいです。
テーマ④_OBOG同士の交流
SNSでうまくいった板書などを共有。対面で定期的に会えるのが理想
財団―次に、皆さんの現在のOBOG同士の交流について教えてください。
岡部 私は財団の催し以外では集まっていませんが、今はSNSを通じての交流が多いですね。催しの際にインスタやLINEを交換し、今ちょうど同じ1年生を担任している3人ぐらいのつながりがあるので、そこで「うまくいった板書や掲示物を見てほしい」というときにインスタに上げて「いいね」をもらいます。また、うちのクラスにも特別な配慮が必要な子がいるので「こういうときはどうしている?」と尋ねたり、「うまくいかないな」と愚痴をこぼしていると反応があるので、そこから話を聞いてもらったりしています。
OBOG近況報告特別企画 vol.2
南相馬市の小学校に務める岡部佐和子さん(教員2年目)。特技は書道。野球観戦やカレー店巡りが息抜きに。
高橋 私は大学院の同期で1人奨学生OGがいて、また、この事業で知り合った他大学のOBOGでもときどき連絡を取る人はいますが、個別にゆっくり会って話す機会は持てていないです。私も連絡がまめなほうではないので。でも岡部さんと同じように、うまくいった授業の板書やプリントのデータ、制作物の原案などをシェアできたり、お互いにときどき気軽に「いいね」したり、といった交流は賛成なので、実現できたらいいなと思います。
吉田 私も財団の催しを通じていろいろな方とインスタグラムを交換しましたが、私は「いいね」を押す側です。小学校の先生は板書がきれいな方が多いので、そういう先生方の情報を「参考になるな」と思って見ていますね。あとOBOGで定期的に集まることも大事だと思います。自分がうまくいかないことが重なって沈んでいても、皆さんの話を聞くと「そうしたらいいのか、頑張ろう!」とモチベーションが上がります。
大橋 私も直接の交流が一番だと思いますが、時間が取れない現実もあるので、SNSは大きいと思います。福島県の特別支援学校では教員1人ずつにGmailアドレスが配当されていて、そのアドレスでGoogleドライブやクラスルームを使って校内の情報交換をしています。そういった、みんながわかりやすく使える安心な場所があれば、データの共有や情報交換がしやすいのかなと思いました。
テーマ⑤_数年後のブロック内の学び合い・交流のあり方
まずは北海道へ行きたい! Googleクラスルームで情報共有する案も
財団―それでは5つめのテーマ、今後の北海道・東北ブロックでの交流で「こんなことができたら」に移ります。事前に皆さんから提出いただいたご意見(下表参照)を見ながら話し合ってみましょう。
 ちなみに、第1回の中国・四国ブロックでは、四国4県のどこか1県が案内役になり、毎年各県が持ち回りで四国を巡る旅行のような企画も上がりました。そうしたアイデアも参考にしながら相談し、最後にどなたかが意見をまとめてお話しください。
OBOG近況報告特別企画 vol.2
岡部 これから3年5年と時間が経っていったら、北海道・東北ブロックのOBOGも全体で結構な数になりますよね。中国・四国ブロックの意見で出ていた県主催の旅行とか、おもしろいですよね。
吉田 北海道とか、みんな行きたがるんじゃないですか? キャンプするところはいっぱいありますよ。
大橋 わー、行きたいです! 夏に北海道でキャンプとか最高です。夏休み期間だったら行けますかね。最初は北海道がよさそうですね。
高橋 それぞれの県で集まるとしたら、福島県ならどこがおすすめですか?
岡部 福島県は本当に広くて、大橋さんがいる地域は県の真ん中で新幹線も止まるから集まりやすいと思う。私がいるところは浜で海があっていいところですが、アクセスはよくないです。集まるなら会津はいいかもしれない。ただ行くだけでなく、主催になった県や地区に特化したワークショップがあるとおもしろいかも。会津なら歴史とかにも生かせそう。
大橋 宿は、自然の家は山ほどあります。私この1週間で2か所の自然の家に宿泊しましたが、それぞれ特色があって楽しかったです。温泉宿より自然の家のほうが集まって話はしやすいかも。お酒も持っていきやすそうですね(笑)。
 それと、さっきGoogleクラスルームの話をしましたが、新しいアプリやふだん使わないサイトをわざわざ開くのかなとも思います。インスタでたまたま見ていた延長線上に出てきたぐらいのほうがみんなは見るのかも。みんなで博報堂教育財団限定のインスタのアカウントを作るとか、それぐらいのほうが参加しやすいかもしれない。
吉田 サイトよりアプリがいいというのは私もそう思います。アプリだったらぱっと開けるから。流れてくるものは全部指導案とか、板書とかなんでしょうね(笑)。
大橋 みんな使い方がわかっている身近なツールなら、博報堂さんでアカウントとかを作ってもらえば、そこでアクセスして共有できるのかなと思います。
高橋 セキュリティも博報堂教育財団の奨学生グループみたいなのもあれば、外部からは来られないし。YouTubeでも、博報堂限定とかできますよね。
大橋 新しいアプリというよりは、今まで使っていたもので工夫したほうが持続可能な気がします。確かGoogleクラスルームって「いいね」機能とコメント機能があるんです。だから、みんなで「いいね」をしたり、コメントして交流できるんじゃないかな。
高橋 クラスルームでも小学校低学年グループ、中学校グループがありつつも、例えば国語グループみたいなのがあって、小学校1年生から中学校3年生、高校まで国語の教材が一気に見られたりすれば、すごく使い勝手は良くなるかもしれない。
岡部 それ、めちゃくちゃいいです!
吉田 やっぱり教科と校種のグループはあったら嬉しいなと思います。「部活」というのもあってもいいかもしれないですね。
財団―それでは吉田さんからまとめをお願いします。
吉田 それでは発表します。まず中国・四国ブロックのご意見を参考に、各県でキャンプなどの交流イベントがあったら楽しそうだという話がありました。まず北海道からスタートし、福島県だったら県中の地域が集まりやすく、自然の家がたくさんあるので、そういうところで各地域の特色を出したワークショップをしたりしながら交流できれば、という案が一つです。
 それから、お悩み相談やOBOGの情報交換については、ふだんあまり開かないサイトよりアプリのほうがよく、それも皆さんが使い慣れたGoogleのクラスルーム(「いいね」やコメント機能がある)などがよいとの意見が挙がりました。またクラスルームのグループは、例えば「全体」というのがあってもいいし、教科ごと、校種ごと、学年ごと、あとは部活の顧問など、それぞれに分かれて相談できるしくみがあると助かるという話でした。情報共有に際しては個人情報も心配なので、奨学生のみのクローズドにするなど、制限をかけて情報漏洩を防ぎつつ、授業の資料やお悩みを共有できたらいいね、ということになりました。以上です。
OBOG近況報告特別企画 vol.2
札幌市の中学校勤務の吉田沙羅さん。初任者として毎日が手探りの日々。趣味はサッカー観戦やキャンプなど。
財団―ありがとうございます。博報堂教育財団で情報共有の場づくりをやってもらえるといいねという話もありましたね(笑)。追加でお聞きしますが、皆さんは同じ大学の奨学生と交流するという、大学単位での縦のつながりはありますか?
岡部 私は後輩3人が奨学生です。3人とも私がお世話になった先生の指導を受けているので、一つ下の3期生の学生とも仲良しで、財団の催しでも会えば「今、実習で今これが大変です」といった話をよくしています。
高橋 私は母校に今も奨学生がいるかどうか、知らないです。ただ山形にかかわらず、東北地方の現役の奨学生と関わって「山形に戻って就職したいです」といった希望のある学生とつながることができれば、役に立てることはあるかなと思います。
吉田 私も同期の女の子とはSNSでつながっていて話すことはありますが、後輩に誰がいるのかはわからないです。北海道教育大は札幌校以外に旭川・釧路・函館・岩見沢に分校がありますが、それぞれ距離も遠いので、大学や分校単位の交流はないですね。誰が同じ大学出身かといった情報があれば交流がしやすいし、アドバイスもできると思います。
大橋 私は大学のゼミの後輩の一人が、博報堂教育財団の奨学生に応募するときに質問に来ましたがその後の交流は持てていないです。同じ大学でも目指している校種や都道府県が違うと、具体的なアドバイスはできないので、難しいところもあると思いますが。
財団―大学単位で、縦のつながりがわかりやすくなるしかけがあると、同期の仲間だけでなく、もう少しいろいろな奨学生・OBOGのつながりが増えるかもしれませんね。財団でもできることを検討してみたいと思います。
 あっという間に時間になりました。今日の感想や気づきを順に一言ずつお話ください。
高橋 今日は短い時間でしたが、ありがとうございました。皆さんのお話を聞いて、本当に頑張っていらっしゃると肌で感じました。私もまた気を入れ直して、2学期に頑張らないといけないなと思ったところです。また今日は、OBOGで交流することの意義をあらためて確認することができました。私も忙しさにかまけて最近全然参加できていませんでしたが、なるべく財団の催しに参加して自分の学びにするのはもちろん、それを地域に広げていけたらいいなと思いました。
岡部 今日はありがとうございました。冒頭で高橋さんから花笠の話がありましたが、私もちょうど昨日、大橋さんのいる郡山に行って「うねめまつり」を堪能してきました。そうした地域の特色もありますし、北海道・東北ブロックで働いているご縁で今回つながれたことがすごく嬉しかったです。私も財団の催しに参加すると、まわりに教育に情熱のある先生が多いので、「もっと自分も頑張らなきゃ」と気づかされます。今回も3人の先生方が素晴らしいので、私も部活を言い訳にせずにやらねばと思いました。次の機会までに「これを頑張っています」と報告できることに取り組んでいきたいので、またお話してくださると嬉しいです。
吉田 今日は本当にありがとうございました。私も皆さんの話を聞いてやっぱりこういう機会があると、すごくモチベーションが上がります。現役のときに参加していた催しだと、何度もグループのメンバーが入れ替わってなかなか深く話せなかったので、ブロックごとにじっくり話せる機会があると、地域的な近さもあって共感できる悩みが多いですし、すごくいい時間になったと思います。私も忙しさを言い訳にせず、こういう勉強の機会に積極的に参加していけたらと思いました。またよろしくお願いします。
大橋 私は1学期の終業式が終わってから「わー、夏休みだー」と思い、学校のことをすっかり忘れていました。皆さんが教員としての業務や大変さを上手に言葉でまとめてお話くださったので、私もそうだそうだと思いながら聞いていました。今度、大阪で開催される交流会(8月26・27日)に私は対面で参加します。そのときももちろん楽しみですが、このように地域で知っている人がいると思うだけで参加の意欲が高まるので、地域で集う機会も大事にしていきたいなと思いました。今日は楽しかったです。ありがとうございました。
財団―皆さん、今日は長時間ありがとうございました。今日の話し合いで、地域という単位でつながりを生む意義がより鮮明になったのではないでしょうか。ぜひ皆さんの中で交流をもっていただき、また皆さんが新しい人を連れてくるなどして、輪を広げていってほしいと思います。またこの座談会の内容を記事としてシェアして、それぞれの地域での小さな交流、そして全体でのもっと大きな交流が深まる流れができていくといいなと思います。皆様、本当にありがとうございました。
とくに北海道・東北ブロックのOBOG・現役奨学生の皆さまへ
 当座談会では、中国・四国ブロックと同じく、各地域の特色を出したキャンプを北海道を皮切りにスタートし「自然の家」などを巡ってはどうか、ワークショップも取り入れて実施しようというアイデアが生まれました。
 また、アプリのGoogleクラスルームを活用し、そこで教科、校種、学年、部活などの分類で情報や悩みを共有することが大事だという意見が出ました。
 そこで読者の皆さんにもご意見やアイデアを送ってもらいたいと思います。どんなことでも結構ですので送ってください。
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このコンテンツは、奨学生のOBOG限定です(現役奨学生や関係者向けには別途編集したものを後日提供予定)。
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