OBOG近況報告特別企画 vol.1
2023/10/05 UPDATE
OBOG近況報告特別企画 vol.1
ブロック別座談会
中国・四国ブロック
2023年7月29日
オンライン

○メンバー
大島稜平さん (2期生 広島大学大学院卒 広島県広島市小学校2年担任) (画面上段左)
範國妃良々さん (4期生 岡山大学卒 香川県丸亀市小学校2年担任) (画面上段右)
村井裕弥さん (2期生 愛媛大学教職大学院卒 愛媛県松山市中学校1年担任) (画面下段右)
阿井ゆりかさん (2期生 鳴門教育大学 徳島県特別支援学校小学部4・5年担任) (画面下段左)

中国・四国という地域でのつながりを意識。
リアルでの飲み会や、話し合いをしていきたい
 奨学生OBOGは現在約200名、10年後には1000人規模になる予定です。今後年に約100人ずつ増えていくOBOGの学び合い・助け合いを進めるためには、全国一律の「集いなどの施策」だけでは限界があり、地域ごとの交流を強くしていく必要があるという思いから、地域ブロックのなかで積極的に催しに参加協力してくれているOBOGに集まっていただき、地域の交流をどうして行くかを考えていただく「ブロック別座談会」を始めることにしました。初回は中国・四国ブロックです。参加者は4名。大島さんが広島県の公立小学校、範國さんが香川県公立小学校、村井さんが愛媛県の公立中学校、阿井さんが徳島県の特別支援学校と、それぞれ勤務する都道府県や校種は異なりますが、同ブロックを代表して「①自己紹介、自己開示」「②地域についての情報交換」「③近況報告会」「④OBOG同士の交流」「⑤数年後のブロック内の学び合い・交流のあり方」という5つのテーマで語り合ってもらいました。
テーマ①_自己紹介、自己開示
授業づくりや生徒指導、計画的な仕事の進め方など、悩みはそれぞれ
財団―今日は皆さんお集まりいただき、ありがとうございます。メンバー同士の自己紹介が終わったところで、自己開示ということで「教員として今感じている課題」について順にお話しください。
村井 私の課題は、指導力不足、授業力不足というところです。今回の期末テストの結果が全然ダメで、自分が教えているクラスとベテランの先生のクラスで、平均点が15点ぐらい開いてしまいました。授業の要点をしぼるなどの工夫をしないといけないなと痛感しています。あと、若さという武器もあって子どもたちとの関係性はある程度は築けていますが、逆に先生として認識されていないというか、年上のお兄ちゃんみたいな感覚を持たれているので、もう少し先生として見てほしいなという気持ちもあります。
大島 僕の場合、指導の許容範囲が広すぎるところが課題です。例えば、教室で絶対走ってはいけないと話したのに、駆け出した子どもを注意しきれないとか。給食時間も話してはいけませんと指導したのに、実際に喋っているとき「みんな喋りたいよな」という気持ちが働いて全部を指導しきれないことがあります。あとはテストの丸つけなどの事務的な仕事をついつい後回しにして、後で痛い目を見るという経験が何度かありますね。
阿井 私が感じている課題は、計画的に仕事ができるようになることです。今年は2年目なので昨年の経験を生かし、少しずつでも計画的に進められるように頑張っています。二つ目が、勤務先は知的な障害があるお子さんが通う学校なので、頭が痛いとか暑いと言葉で伝えられず、泣いてしまった後に私が気づくことがあります。教員2年目で経験値も少なく、子どもの体調や気持ちの変化に臨機応変に対応するのが難しいなと感じます。また校務分掌が今年から変わり、自分が率先して仕事を動かすことに慣れず、戸惑うことがあります。あとはプライベートとの両立という面で、今後のことを考えても自分の時間をすべて学校に費やしていて大丈夫なのかな、と思うことがあります。
範國 私は授業づくりが課題です。今年教員1年目で週に2回、教頭先生と教育委員会の方に指導を受けていますが、「それでは子どもはわからない」と指摘を受けることもあり、どうすれば子どもにとって面白い授業になるのか、日々模索しています。もう一つの課題は子どもとの関わりです。担任する学級31人のなかには難しい家庭環境の子もいて、友達の物を盗るとか、問題行動を起こして私の注目を集めようとします。この1年で悪い行動でなく、いい行動で注目をされる経験をたくさん積めるようにしていけたらと考えています。あと阿井さんもおっしゃっていたプライベートをどう充実させるかも、課題だなと感じます。
テーマ②_地域についての情報交換
四国は自然豊かでのどかな環境。広島市は平和教育の本場
財団―続いて「地域についての情報交換」です。勤務先に今の地域を選んだ理由と、地域ならではの教育の特徴、同じブロックの教員に質問・相談してみたいことをお話ください。
阿井 私が徳島県を選んだ理由は地元だからです。徳島で育っていろいろな先生に会ってきて、私も地元の教育で貢献できたらと思い、教採も徳島だけを受けました。地域の特徴は自然が豊かなところです。あとは先生方が阿波弁で「いける、いける(大丈夫)」「かんまん、かんまん(かまわない、問題ない)」と言ってくださり、すごく和やかでとても働きやすい環境です。
村井 僕も愛媛県を選んだ理由は、阿井さんと一緒です。地元で働いて地元に還元できたらいいかなと思い、僕も教採は愛媛県だけしか受けていないです。地域の特性もだいたい一緒で、職員室の雰囲気がすごくいいと感じています。僕は教員1年目で他の地域がわからないので、先輩の先生にも聞いてみましたが、やっぱりこの地域は職員室の雰囲気はすごくいいと思うという話でした。先生たち同士でわいわい雑談もするし、何か問題が起こればチームで対応してくれる。そういう学校がこの辺にはすごく多いと聞きました。
範國 私も香川県が地元で、よく知っているので選びました。地元なので同じ職員室に小学校のときの担任の妹さんがいたり、保護者の方とも「小学校はどこでしたか」といったご当地トークができたりして、お互いに親近感が湧いて距離が近く感じられます。また香川県は地域や県内の研究会が多いと思っていて、とても勉強になるのもいいところです。香川県も自然が豊かでのどかですが、私は休みの日に何をしたらいいかわからなくて、今日は皆さんがどんなふうに息抜きをされているのかお聞きしたいです。
大島 僕は出身が徳島県ですが、広島市で就職しています。僕は大学と大学院が広島で、広島で先生方とのつながりや交友関係が広がったので、それを大事にしたいなと思ったのが理由の一つです。あとは実家にいると両親に甘えてしまうし、地元での生活を1回離れ、県外で自分1人でやってみたいという気持ちもあって広島に残りました。広島市の地域的な特徴は、平和教育の本場だということです。うちの学校が広島市の中心地にあり、『はだしのゲン』という原爆を題材にした漫画の作者の出身校なので、図書館にもそれに関係する本がたくさんあり、毎年学校でも平和学習を行っています。
 範國さんのご質問の休日の息抜きは、僕の場合、今年の3月に結婚したんです。だから妻と一緒に買い物に行ったり、料理をしたりしています。お互いに趣味が似ているので、何かを一緒にして息抜きをしていることが多いかな。皆さんの参考になるか、わからないですが(笑)。
OBOG近況報告特別企画 vol.1
広島市の小学校で教員になって2年目の大島稜平さん。多趣味で、クリエイティブなことが好きという一面も。
財団―ご結婚おめでとうございます。大学で学んだ広島市を第二の故郷として、勤務先に選ばれたんですね。大島さんもいずれは地元の徳島に戻るという選択肢もありますか? 逆に村井さん、阿井さん、範國さんは、東京など別の地域で働きたいと考えることは?
大島 ずっと同じ地域で働き続けるのかどうかは正直、悩んでいます。今は広島市で働いていますが、将来的に腰を据える場所を考えたとき、出身の徳島に帰って貢献したいという気持ちもあるし、このままずっと広島でという気持ちもあり、迷っていますね。
村井 僕は、愛媛から外に出るつもりはないです。例えば今中学校に勤務していて、自分が将来、中学校の教員以外のことをやってみたいと思ったら、高校を受け直して高校教員になるという道はあるかもしれませんが、キャリアの選択肢として愛媛県から出るというのはないです。
阿井 私も徳島を離れるつもりはないです。特別支援学校は知的障がい・身体障がい・病弱のほかにも視覚とか聴覚とか、いろいろな障がい種の学校があるので、県内のさまざまな学校で勤務してみたいなという気持ちがあります。
範國 私も香川県から出る予定はないですが、香川県は10年間で3校、まったく違う地域の小学校に勤務する決まりがあります。今は地元に近い小学校ですが、3年後にはすごく遠い地域、小豆島などの小学校になるかもしれないです。3年目に遠い地域の小学校にするか、違う校種の中学校に行くかを選べるようになっているので、そこでまた地域や校種を選ぼうと考えています。
テーマ③_近況報告会
「原点に戻る」「刺激をもらう」良い機会になっています
財団―次に博報堂教育財団の「近況報告会」についてです。現在の近況報告会は現役奨学生の数のほうが多いですが、OBOGの皆さんの「学びと交流」に役立っているかどうか、また近況報告会への要望などがあればお聞かせください。
阿井 近況報告会は原点に戻る時間というか、刺激を受けて視野を広げる時間になっています。具体的なOBOGとの交流では、私は関西の2期生で同じ校種の特別支援の友人がいるので、近況報告会のような催しがあると、その少し前にカフェに集まって研究授業の話や担任している子の話など、全体では話せないことを話しています。
村井 近況報告会はとても楽しいと思って毎回参加しています。僕は愛媛大学出身なので、愛媛大の人と会って話をしたり、あとは仲のいいOBOGと会って話をしたりするいい機会になっています。要望としては、大学院生の話を聞いたりゲームをしたりするのも楽しくていいですが、もう少し腰を据えて話をする時間があってもいいのかなとも思います。
範國 私は学生のとき、近況報告会で現場の先輩方が授業の工夫などを教えてくださるのが、大きなモチベーションになっていました。今後の希望としては、私は授業作りや学級経営で自分の力が至らないことが多いので、OBOGの先輩方にどんなふうに教材研究をされているのか尋ねたり、現場での力につながるような悩みを共有できる場にしていけたら嬉しいと思っています。
大島 僕は近況報告会で「悩んでいるのは自分だけじゃないんだな」と思えるのがいいなと感じます。勤務先は同世代が少ない学校で、年上の先生方には言えないことや同じ学校だからこそ相談できないこともありますが、同世代の人と話し合えると、心がほっとほぐれます。また近況報告会では同じ職場の人からはもらえないようなアドバイス、違う立場からの意見をもらえたりするので、「そんな考えもあるかな」「ちょっと自分は凝り固まっていたな」と、ハッとさせられる瞬間がありますね。
財団―同期などの近い立場のOBOGの交流も意義がありますが、OBOGにとって現役奨学生との交流はどういう意味があると思いますか?
範國 学生時代、年上の先輩方から学ぶことは本当にたくさんありました。だから今度は、年下の奨学生から「教採で、この時期はどんな勉強をしていましたか」といった質問をたくさん尋ねてもらい、私が先輩にしてもらった分を後輩にも返していけたらと思います。
村井 僕も大学院生の頃は卒業論文を書き、研究のために勉強をしていたんですが、今はなかなか余裕がなく、学問的なことに手が伸びません。だから学生から「実はこういうこと考えている」といった話を聞けると勉強になります。僕たちが奨学生にアドバイスをするだけでなく、大学院生のような学問のフロンティアにいる人から情報を得ることで、自分自身の授業や学校生活にも生かしていけるのかなと思います。
阿井 私がOBOGという立場で学生と関われるなら、個人的にはすごく嬉しいです。わからないことを質問されて私が答えたり、一緒に考えていけたりすればいいと思います。あと学生との交流は、学生時代の自分を思い返す機会にもなります。先ほど話した「原点に戻る」という意味で、私にとっても学生にとってもいい時間だと思います。
OBOG近況報告特別企画 vol.1
徳島県の特別支援学校に務める阿井ゆりかさん(教員2年目)。趣味はおいしいものや温泉巡り、阿波踊り。
大島 後輩や年下の人に話をすることは、自分自身について立ち戻って考える機会になるのかなと思います。ふだんは日々忙しくしていますが、人に話をすると「自分はこんなことを頑張っていたんだな」と思い出したり、整理したりできます。自分も去年の初任の1年間のことを覚えているようで、あまり覚えていないことに最近気づきました。すごく苦しんでいたはずなのに、だんだん2年目の日々の忙しさに追われて、初心を忘れてしまう。先ほど「原点に返る」という話もありましたが、後輩と話をすることで原点を思い出し、それを生かして自校の初任者の先生や後輩にアドバイスをしてあげれば、自分の学校生活にも還元できるのかなと思います。
テーマ④_OBOG同士の交流
つながりのある仲間とSNSでやり取り。OBOGインタビューも参考に
財団―次に、皆さんのOBOG同士の交流はどのようなものか、簡単に教えてください。
大島 最近はあまり交流会に参加できていませんでしたが、OBOGの近況報告のインタビュー記事を読んで、いろいろなOBOGの先生が日々どんな取り組みをされているのかとか、こんなことに苦労されているんだなと知ることも、交流の一つかなと思っています。記事を読むだけだと一方通行ですが、記事を読んでそれにコメントをしたりすれば、こちらからの発信にもなるので、今後はコメントもしていこうかなと思います。
村井 うちの大学の学生はみんな大学院へ進学し、ほぼ僕と同じゼミなので、ゼミの先生を通して何となくお互いに様子を知っている感じです。OBOGの横のつながりでは、近況報告会で会ったときに話をするほかは、LINEグループでたまに話をしたりするぐらいです。グループのメンバーは、2期生になって最初にあった一泊二日の研修会で、一緒の部屋になった人たちです。コロナの影響で今は1人1部屋になったようですが、僕のときは3人1部屋だったので、そのときのメンバーと、ほかに仲のいい人の男女5人ぐらいのグループで今もやり取りをしています。
阿井 私は関西の特別支援のOBOGと授業内容や学校のこと、プライベートのことも話していますね。私にとっての居場所というか、ふだんの距離は離れているけれど、会ったときにはフランクに打ち明けて話せるのがいいなと思っています。つながったきっかけは、確か同じ校種でグループワークをしていて、LINEを交換したのかな? 校種が同じだと悩みも共有しやすいし、話がしやすいですから。
範國 私はOBOGになってからまだ日が浅く、全然交流を持てていなかったので、今の阿井さんのお話を聞いて、春の交流会などを通してLINEでつながった友達に連絡をしてみようかと思いました。あとはOBOGの取材記事を読んで、先輩方が活躍されているのを見ています。同じ校種の小学校の先生方の記事を読んで「こんなことをされているんだ」とか「悩んでいるのは自分だけじゃない」とわかり、すごく参考になっています。
OBOG近況報告特別企画 vol.1
範國妃良々さんは、丸亀市の小学校に初任者として勤務。授業づくりや生徒指導も手探りの日々です。
テーマ⑤_数年後のブロック内の学び合い・交流のあり方
情報ツールの活用のほか、旅行や食事などで直接会うことも大切
財団―続いて、今後の中国・四国ブロックでの交流に関して「こんなことができたら」というテーマに移ります。
大島 僕は、どんな人がOBOGにいるのかがわからないので、写真つきで、校種や頑張っている取り組みなどがわかるプロフィール雑誌みたいのがあったらいいなと思います。後輩とのつながりにもなるし、将来こんな教師になりたいという指針にもなるかも。
 あとは、自分はLINEやSNSでのつながりがないので、皆さんが普段どんなことを工夫していているのかあまり知りません。サイトでもドライブ上でもいいですが、日々のTipを集約して蓄積していくような場所があれば、役立つのかなと思いました。
範國 大島さんの意見と似ていますが、私も悩みを匿名で自由に相談できるチャットみたいなのがあったらいいなと思います。あとはゆるいブログみたいなものを作って「こんな授業実践がうまくいきました」とか、「学級経営でこれをしたらすごくよかったんです」と投稿してもらい、それを学年ごとなどで見られるようになっていると便利だと思います。
村井 僕自身は財団主催の催しのときに他のOBOGに会って話すので、その流れを引き継いでいけるといいのかなと思います。僕の場合、同じ大学の奨学生が3人いて、四国の他校のOBOGと仲よくしている人もいるので、3人でレンタカーを借りて例えば徳島に行って、そこでホストの県人が案内してくれるといった企画があったら、楽しく交流できるかなと思います。範國さんの意見にあった、匿名でできるチャットみたいなものもあるといいなとは思いました。今はLINEWorksとかもあるので。
阿井 村井さんの旅行の企画、私も考えたことがあります。実現できたらいいですよね。今はオンラインでもつながれますが、やっぱり直接集まって話をしたり、顔を合わせて話すことにすごく意味があると思います。今後もっとOBOGの数が増えていくのであれば、校種ごととか、学年ごとといったより細かいグループの置き方があってもいいのかなと思いました。ただ、すべてを地域で区切ってしまうと、私の場合「関西の友達には会えんのか」と寂しい気持ちもあるので、どういう分け方がいいのかは悩ましいですが。
大島 分けてしまうことで逆に分断が生まれると。範國さんのチャットみたいなものもいいですよね。すぐに答えが欲しいときに返事がもらえたりすると助かると思う
村井 OBOGのLINEWorksはいつまで使えるんですかね? 今後も使えるなら、今ある資源を有効利用して、LINEWorksの掲示板などをもう少し活用できればいいのかもとも思います。
範國 それから、地区別のグループLINEもあってもいいかもしれません。近くで会う機会を自分たちで作ったりできたらいいかなと。
財団―地域や校種などのさまざまな区分での集いや、チャットなどの気軽に相談・返信ができるツールがあるといいという意見がありました。またブロック内の各県を旅行して、対面で密な関係を作るのも楽しいという話もありました。
 それでは「数年後のブロックの学び合い、支え合い」に関して、どのような姿をイメージしているでしょうか。事前に提出いただいたご意見を見ながら、補足があればお話ください。
OBOG近況報告特別企画 vol.1
範國 私は学級経営の悩みを共有したいというのが一番強くあります。同じ地域の人と集まる場も大切ですが、北海道などの遠く離れた地域の人と話す機会なんて滅多にないので、全国のOBOGとリアルで集まれる場所は3年後もあったら嬉しいなと思います。
阿井 私はやっぱり直接会いたいなという気持ちが強くあります。今は東京や大阪で集まっていますが、いずれブロックごとの地域で集うことになっても、新しい出会いを作っていけるのであれば積極的に参加したいです。
村井 僕はOBOGのつながりで飲み会ができたらいいなと思います。お酒が入ったほうが言いやすいこともあるし、お酒を飲みながら、一緒にご飯食べながら話ができるといいなと思うので、まずは同じ大学内やブロック内で実行したいです。
大島 僕もお酒を飲んだり、ご飯を一緒に食べると関係が深まると思いました。飲み会の回数も大事で、何年かに1回というより、村井さんのお話のように交流会の前後に集まるとか、回数を増やしていくといいのかなと思います。あとは気軽にリアクションができる関係、悩みがあるときにぱっと返してもらえたり、自分もアドバイスができたりする、そういう関係性を作っていきたいと思います。
村井 財団の近況報告会の運営企画に入ると、そのときのメンバーとの関係が深まります。僕も企画に入れてもらったことで、親しい仲間ができました。そこでつながりを築いて年々引き継いでいくのもいいのかなと思います。それも同じブロックの人ばかりでなく、各地の人が上手に入ったり出たりしていくと、今後の縦や横のつながりもできていくのかなと。だから現役生も「運営企画をやりませんか」という募集には、どんどん手を上げてほしいですね。やってみると楽しいし、いい活動だと思います。
OBOG近況報告特別企画 vol.1
松山市の中学校で教員1年目をスタートした村井裕弥さん。柔道部顧問として今年の四国総体にも参加。
財団―村井さんのお話を補足すると運営企画メンバーは毎年人選して、各ブロック分から数名ずつ、毎年30名くらいが増えます。企画メンバーという実体のある中からつながりが生まれ、SNSで結ばれてそこに新しいOBOGが加わっていくという流れが、自然かもしれないですね。今日皆さんと話し合ったことは今後の財団の集いやブロック交流会などで共有しながら、時間をかけて一緒にさらに考えていきましょう。
 早くも終了時間が迫っているので、最後に今日の感想を各自ひと言ずつお願いします。
大島 なかなか中国・四国という地域で、今後よりつながりを強めていくという意識があまりなかったので、これから自分たちが中心となってそういうつながりを作っていけたらいいなと思いましたし、すごくモチベーションが上がりました。ありがとうございました。
範國 今日はすごく緊張しましたが、皆さんとお話ができて楽しかったです。今までは皆さんに企画を考えていただいて自分は参加する側でしたが、これからは自分たちでも中国・四国ブロックやOBOGのつながりを強くしていくためにはどうしたらいいかを考えていきたいな、と思います。ありがとうございました。
村井 2時間の座談会は長いかなと思いましたが、終わってみればあっという間で、良い話し合いができたと思います。やっぱり中国・四国でというのが一番小さい集まりなので、まず自分の県からアプローチをかけて、それから中国・四国へ、西日本へと広げていけるといいなと思います。まず手近な県内のOBOGとつながっていきたいです。
阿井 2時間、楽しかったです。今後のブロックでの交流という今はないものを考えていくのは難しいことですが、いろいろな紆余曲折を経て、どういう形で交流していけるか、個人的にはすごく楽しみにしています。また次にこういう機会があったら、ぜひリアルで会いたいですね。ありがとうございました。
財団―皆さん、今日は長時間ありがとうございました。地域という視点で話し合ってもらったことで新たな気づきが生まれたり、今後の交流のイメージが深まったりしたのではないでしょうか。今回参加された4人でも、ぜひつながりを築いていってください。今後も中国・四国ブロックの、またOBOG全体の学びと交流がますます活性化していくことを願い、座談会を終了したいと思います。また夏の交流会などでお会いしましょう。
とくに中国・四国ブロックのOBOG・現役奨学生の皆さまへ
 今回の座談会を通じて、中国・四国ブロックの中でOBOGの学び合いと支え合いが発展するためには「知恵や悩みなどの交換」がLINEやインスタなどのSNSで広く浅く行われること、少人数から始まるリアルでの濃い関係がたくさん生まれることの二つが大事だと確認できました。そしてまずは中国・四国ブロック内で県別幹事案内ツアーを発展させようというユニークなアイデアが生まれました。
 そこで読者の皆さんにもご意見やアイデアを送ってもらいたいと思います。どんなことでも結構ですので送ってください。
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